2019年05月07日

一帯一路一空一天

 アメリカ大統領が、2000億ドル
日本円で約22兆円分の中国製品に
対する課税を、10日から現在の10%
から25%に引き上げることを表明しま
した。

 それを受け、日経平均、米ダウ平均、
上海総合指数など、世界の金融株式
市場は、動揺、下落の傾向にありますが、
米中の対立を、貿易摩擦と見るのか、
日米が提唱する、「自由で開かれた
インド太平洋戦略」VS「一帯一路構想」
という世界戦略の対立と観るのかに
より、その後の対策、対応、展開にも大きな
違いをもたらします。

 しかも、AIや5Gやサイバー、宇宙という、
技術と経済と安全保障が深く結びついた
現状においては、遠藤誉筑波大学名誉
教授の言葉を引用すると、「宇宙や
サイバー空間も支配しようとする中国の
戦略は、「一帯一路一空一天」とも言える」
と洞察しています。

 歴史的にも、1934年から36年にかけて、
瑞金から延安までの1万2500キロの「長征」
の間、重い印刷機を運び続け、チラシを配り、
宣伝戦を意識し、世論戦にも勝利したからこそ、
毛沢東は蒋介石に勝てたのであり、その歴史
伝統は、現代中国のハイテク通信技術の戦略
に、DNAが残っているという、遠藤名誉教授の
指摘にも納得せざるを得ませんでした。

 今週末開催予定の米中閣僚級貿易協議は、
目が離せませんし、日本の立ち位置と方向性も
難しい舵取りが求められます。

Posted by 國場幸之助 at 23:53│Comments(0)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。