総裁選挙

國場幸之助

2015年09月08日 23:17

 昨日、普天間移設に関する県と政府
の集中協議の、5回目が開催されま
した。

 一カ月の作業中止に伴う集中協議
でしたが、県と政府の立場や考え方を
改めて国民に示す貴重な機会であり、
見解の一致が見出せなかったとは
いえ、お互いが胸襟を開いて話し
合うことが、普天間問題解決に対する
全ての原点です。

 普天間の危険性除去と、閉鎖の必要
性には一致をしている以上、真摯な
協議を今後も継続しながら、固定化
阻止に向けてのあらゆる解決策への
一致点を見出してほしいと切に望みます。

 また、先週末から今朝までは濃厚すぎる
時間でした。

 総裁選挙の日程があったからです。

 本日、安倍総裁の無投票再選が決定
しました。

 過去、自民党総裁選挙での無投票
当選は、2001年の小泉総裁、1997年の
橋本総裁、1993年の河野総裁、1989年
の海部総裁、1984年と1986年の中曽根
総裁、1980年の鈴木総裁と、7回ありま
した。

 多くの党員は総裁選挙を望んでいたと
の新聞記事の調査結果もありました。

 しかし、今回は党内に明確な争点も
なく、国会日程や、政権に対する幅広い
支持の広がり、また私自身が所属する
宏池会から5人の閣僚が出ている現状を
踏まえると、総裁選挙を出来る状況では
ありませんでした。

 一方、自由闊達な国民的論議を総裁
選挙に期待する声もありましたし、私と
しては、全国の党員に沖縄の課題を
考えて戴く契機にしたという思いもありま
したが、政治は政策や理念が求められる
と同時に、人物、候補者、人間関係、
葛藤、義理、大義、政策集団、組織論、
後援会と有権者の声、そして、権力
を扱う以上、権力闘争という要素も多分
にあり、そのことを痛切に体感した
5日間でした。

 あと、自民党の国会議員同士の、互い
の発言や氣持ちや動向が、あっという
間に広まり、極めて濃厚な人間関係
集団であることも感じました。

 改めて政治という営みは全人格的な、
生き様そのものが求められ、全ての
判断と決断と責任を己自身が背負う
命がけの行為であると、再確認して
います。