2023年06月24日

平和祈願慰霊大行進とずゐせんの塔

 慰霊の日は全ての御霊に哀悼の誠を捧げ、
恒久平和を誓う日です。

 今年の慰霊の日は、4年ぶりの遺族会が
主催する第62回平和祈願慰霊大行進から
始まりました。

 水落遺族会会長のお話によると、
「若いころの平和行進は、鹿児島まで船で行き、
パスポートを使って那覇に入った。波の上から
摩文仁迄、6時間くらいで歩いていた」と
話されていました。

 遺族関係者の御高齢化とコロナ等参加者の
減少の中で、糸満市役所からの出発から、
ひめゆりの塔からの出発に初めて変更に
なりましたが、約1時間半歩きながら、様々な
お話を拝聴できるのは、貴重な機会です。

 ある家族の方は、小学生の2人の娘さんに、
「こうやって平和に歩いているけど、沖縄で亡くなった
方々の無念と思いは忘れてはいけない」と、
語られていました。世代を超えて継承する姿勢に
感銘を受けました。

 岡山県から来たという方は杖を突きながら
歩かれていましたが、
「父は6月19日に亡くなりました。このあたりを
歩いていたんだろうと考えながら毎年歩いてます」
と静かに話されていました。

 様々なご縁で、ずゐせんの塔には毎年焼香に
行きます。 

 100歳にもなろうとする新元会長からは、
「もう遺族は高齢化し、同窓の生き残りもいなくなって
いるので、慰霊祭は、様々な慰霊碑が合同で
できるような工夫を考えて欲しい」と切実に訴え
られました。

 瑞泉看護隊の歩みという資料を戴きました。

 その内容は、昭和18年6月頃から、勤労動員として
飛行場の整備や軍服の補正、修理、ミシン作業があり、
沖縄戦の時期の昭和20年1月25日には、
旧沖縄県立修理高等女学校年4生全員が、
学校長により集められ、伝達内容は、
「郷土を守るために疎開しないで、軍に協力を」とあり、
皆の反応は、
「女も国の為に役に立つと喜んで参加に同意をした」
そうです。

 看護教育を受け、3月27日に
野戦病院壕(ナゲーラ)の前で卒業式を興行し、
軍に配属されたと。

 4月中旬までは1日3交代から4月中旬以降は
24時間交代なしの勤務、5月中旬ごろからは、
壕の中は負傷兵で一杯になり、医薬品もなく、
看護隊は傷口に密集する蛆を
割りばしで取り除く外はなかった。

 飯上げ、尿の処理、包帯交換、
軍医の汗拭き、切断された手足の処理、
砲弾攻撃の合間を見ながら壕外での
死体処理や水汲みに従事しつつも
戦況の悪化に伴い南部撤退を強いられ、
その過程でも、多くの犠牲者が出ています。

 犠牲になられた場所や状況も、行方不明や
不明も含め、克明に記録されていました。

 決して風化させてはならない歴史の事実です。

  


   

Posted by 國場幸之助 at 11:17Comments(0)

2023年06月22日

LGBT法について

 LGBT理解増進法は、理解促進法であり、
何ら新たな権利や義務を課すものでは
ありません。

 同時に国民の中に様々な意見や考えが
存在している以上、今後の基本計画の策定
や取り組みには慎重に対応していかなくては
なりません。

 また、国会答弁でもありましたが、
公衆浴場や共同浴場については、厚労省の
管理要領があり、
おおむね7歳以上の男女を混浴させない、
トランスジェンダーの方も含め身体的な特徴の
性を持って判断し、
公衆浴場等の営業者が、体は男性、心は女性と
いう方が女湯に入らない対応することは、
風紀の観点から合理的な区別とされており、
憲法14条に照らし合わせても差別には
当たりません。

 ジェンダーと科学的・生物学的な性の峻別も含め、
理性的な落ち着いた対応が必要です。

 

 


   

Posted by 國場幸之助 at 06:44Comments(0)

2023年06月22日

装備品の開発や生産に関する基本方針案

 防衛産業・技術は、防衛力そのものとされている
ことも戦略3文書の大きな特徴です。

 防衛省が調達する装備品等の開発及び生産の
為の基盤の強化に関する法律の第3条の規定に
基づき、基本方針案が示されました。

 防衛産業の重要性、基盤の国内での維持強化、
サプライチェーン全体への強化、同時に、ウクライナ
戦争の状況から、同志国・友好国との
サプライチェーンの相互依存や相互運用可能性、
相互交換可能性の追求も極めて重要です。

 また、個々の企業の判断は前提として、
防衛部門の比率が数パーセントからわずか1割で
しかない現状で、国際競争力が保てないのは、
明白であり、場合によっては政府も関与した
強靭な企業群の形成も必須です。

 また、機微技術の保全と徹底管理は言うまでも
ないですが、セキュリティークリアランスへの対応も
含め、課題がまだあります。


 
  

Posted by 國場幸之助 at 06:08Comments(0)

2023年06月22日

皇位継承と皇族数の確保

 「日本国民の統合の象徴である皇室における
  安定的な皇位継承を確保するための方策への
  対応も先送りの許されない課題であり、
  国会における検討を進めてまいります」と、
今年2月26日の第90回自民党党大会で、
岸田文雄総裁から訴えがありました。

 また、平成29年6月の「天皇の退位等に関する
皇室典範特例法案に対する付帯決議」においても、
安定的な皇位継承を確保する諸課題、女性宮家の
創設等について、皇室方のご年齢からしても
先延ばしできない重要な課題等、指摘がありました。

 皇室に係る諸課題は、極めてセンシティブであり、
慎重かつ真剣に対応していかなければならない
内容です。

 今わが国の皇室は、全体で17方で構成されています。

 皇位継承者である皇族男子は、秋篠宮文仁親王(57歳)、
悠仁親王(16歳)、常陸宮正仁親王(87歳)です。

 また、現行典範12条では、皇族女子の婚姻による離脱が
定められていますので、現在未婚の皇族は悠仁親王以外、
5人全員が女性であり、将来、悠仁親王殿下が皇位を継承
された際、皇族がいらっしゃらない事態も想定されます。

 皇族は、法制度上の役割以外にも様々な公的活動を
担っておられます。

 天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する付帯決議
に関する有識者会議の報告にも、
まずは、皇位継承の問題と切り離して、
皇族数の確保を図ることが喫緊の課題ではないか、との
提起がありました。

 静かに深めていきたいと考えています。
 
  

Posted by 國場幸之助 at 05:28Comments(0)

2023年06月21日

能動的サイバー防御とは

 国家安全保障戦略の記述にも、
「武力攻撃に至らないものの、安全保障上
重大なサイバー攻撃の恐れがある際には、
これを未然に排除しするため、能動的サイバー
防御を導入する」という趣旨の文言があります。

 今回の安保3文書の目玉のひとつでもある
能動的サイバー防御です。

 しかし、その実現のためには、様々な整理すべき
論点があります。

 まず、憲法の第21条の通信の秘密はこれを
侵してはならないという憲法の問題。

 不正アクセス禁止法第3条や電気通信事業法第4条、
刑法161条の2、168条の2、168条の3といった法律
の制約。

 そして、攻撃者を特定するアトリビューションの技術は、
憲法や法律のみならず、技術の問題、海外の捜査機関
との協力や連携、匿名性、秘匿性もあり、また、
決定的には、攻撃者が圧倒的に優勢という現状があります。

 能動的サイバー防御、そして、事前のインテリジェンス
情報把握のサイバーパトロールも含め、
問題意識を持ち対処していきます。  

Posted by 國場幸之助 at 13:54Comments(0)

2023年06月21日

サイバー安全保障について

 本日で、150日間の通常国会も閉会を迎えます。

 本日も緊張感をもって対応していきたい。

 担当している国防部会長としては、装備品移転を
巡り、与党協議が続いていますが、与党、政府、
そして、国民世論の三位一体の呼吸が合わさって
推進できる内容です。

 慎重に「氣」を見極め、対応します。

 本来装備品移転の次には、サイバー安全保障が
主要な論点となります。

 すでに、国家安全保障戦略では、
「NISCを発展的に改組し、サイバー安全保障分野の
政策を一元的に総合調整する新たな組織を設置する」
とされ、NISCとは別組織で、サイバー安全保障体制
整備準備室」が設置されています。

 警察庁、防衛省、総務省、経産省をはじめ関係省庁を
中心に、取り組んでいる最中です。

 また、国家防衛戦略では、「防衛省・自衛隊は、高い
サイバーセキュリティーの能力により、あらゆるサイバー
脅威から自らを防護するとともに、その能力を生かして、
我が国全体のサイバーセキュリティ強化に取り組んでいく」
と記されています。

 また防衛力整備計画では、「関係省庁、重要インフラ
事業者及び防衛産業との連携強化に資する取り組みを推進」
とされ、890人を2027年を目途に、サイバー専門部隊を
約4000人に拡充し、同部隊の要員と合わせて2万人体制を
目指しています。

 また、陸上自衛隊通信学校を陸上自衛隊システム通信・
サイバー学校に改編します。

 

  

Posted by 國場幸之助 at 12:36Comments(0)