2023年02月07日

中国偵察気球撃墜事案

今朝は、外交部会・国防部会・外交調査会・
安全保障調査会合同会議がありました。

会議の冒頭には、調査会長、部会長の挨拶が
ありますが、
小野寺先生からも、私からも、今月2日、
バーンズ米中央情報局長官が、
「2027年までに、習近平国家主席が台湾侵攻を
断行できる準備を整えるように、人民解放軍に
指示したという情報を入手したことを公表した」という
報道に言及しました。

先月の合同会議に、デービットソン
前インド太平洋軍司令官の講演を行いました。

その際にも、「2027年までに、中国による台湾侵攻の
リスクが、形態は特定できないが高まっている」という
前司令官の指摘がありました。

我が国に残された時間は余りないという危機感と
当事者意識を高め、備えをする必要性をより自覚しています。

本日の議題では、米国による中国の偵察機撃墜に
質疑が集中しました。

1月28日にアラスカ周辺で気球の存在を確認し、
31日にはモンタナ州の大陸間弾道ミサイルを運用する
マルムストローム空軍基地上空に来たことから
偵察気球と判断したものと思われます。

2月1日にはバイデン大統領が撃墜命令を下していましたが、
中国の偵察気球はカナダ西方からアメリカ大陸を横断し、
東南部のサウスカロライナ州沖で、F―22が、
空対空ミサイルで撃墜したのは2月4日になっておりました。

早期の撃墜を追求する声がありますが、
気球には、5トン近い、バス3台分ともいわれる器材、
太陽光パネル等が備えられていると見られており、
アメリカ大陸上空で撃墜すると地上への危険性が
高いとの判断が米空軍にあったものと思われます。

 そして課題は、仮に、我が国領空で、同様なことが
起きた際、我が国は撃墜できるのかという点です。

 自衛隊法84条には、領空侵犯に対する措置、
つまり、法令違反した外国の飛行機が
我が国の領空上空に侵入した際には、
自衛隊の部隊に対し、着陸や撤退させるための
必要な措置を講じさせる事が出来るとしています。

 そして、ここでいう飛行機には、無人機も気球も
含まれるとし、必要な措置には武器使用も含まれます。

 しかし、気球は高高度を飛行しますし、
領空外側の防空識別圏での実力行使は制限があります。

 対象が無人機の場合はどうなるのか、また、
スタンドオフ防衛能力向上で各国がせめぎ合う時代に、
領空や防空識別圏や互いの通報体制等や現行法は
現状に対応できるのかなど、
疑問と課題が山積しているものと判断しましたので、
合同会議の議題の締めの際、
私の方から、部会長として、
「このテーマを中心とした勉強会等の開催を検討します」と
引き取らせて頂きました。

 改定防衛3文書でも、無人アセットの存在は、
活用にせよ、対応にせよ、
重要課題として位置付けています。



Posted by 國場幸之助 at 21:26│Comments(0)
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