2025年03月02日

岡澤先生お別れ会

 日曜の今朝は6時20分の飛行機で羽田から
地元も戻りました。

 金曜日の夜には沖縄に帰ってはいましたが、
大学時代の恩師、岡澤憲芙先生のお別れ会が
ありましたので、昨日の午後の飛行機で再び
上京し、沖縄に先ほど戻りました。

 岡澤先生は迫力熱気満々で、怖くもありましたが、
学生を深く洞察し、インスパイヤ―する慈愛と、
卒業してからも節目に、御著書の贈呈や葉書を
頂き、まさに、ゼミの担任というよりは、
「恩師」でした。

 特に衆議院浪人時代、あの頃は先生もお元気
で、毎年忘年会もありましたが、先生の宿までの
道中、激励されたのが、非常に印象に残って
います。

 「今の國場に必要なのは、マーケティングと
イノベーション、論語と算盤や。ドラッカーと
渋澤を読め」と学生の頃は聞いたことのない
アドバイスで鼓舞して頂きましたが、
教え子の状況や精神状態を踏まえての
優しさであったのかな、と心に残っています。

 「迷ったらゴー!」、「心に地球儀と世界地図と
望遠鏡と顕微鏡と好奇心を持て!」、
「社学なんだから辺境から攻めろ!」など、
何度も何度も聞かされましたので、ゼミ生の
中では、共通言語、共有理念となっていましたが、
野性味溢れるスピリッツは心の故郷です。

 岡澤先生の書いた著書や論文や雑誌の
寄稿文等が会場の出口にあり、紙袋3つ分、
選んで、昨晩からほぼ徹夜状態で読んで
いました。

 北欧研究、政党政治、リーダーシップ論、
比較政治などを深く研究されていましたが、
現代政治に常に政策提言されている姿を
改めて、深く認識しました。

 1980年代初頭から、「生活大国」という
国家像を掲げ、スウェーデンの3倍以上の
スピードで進む超高齢社会、労働人口の減少、
女性の社会参画、外国人との共生社会等、
様々な提言をされていましたが、非常に
白眉なのは、連合政治です。

 たしか、私が学生の頃に、
「連合政治とは何か」という著書を出されて
いましたが、「こういう本は自民党関係者が
読むんや。共産党以外とは、どことも
連立するからな」と予言めいた言葉は鮮明に
覚えています。

 政党を持つ国の政党政治で一番多いのは、
実質的な一党体制だが、ほとんどの民主国は、
多党制で、連立をしている。英米のような2大
政党制はかえって珍しいと、記されていました。

 連合政治には、市民連合、選挙連合、
政策ごとの議会連合、内閣を構成する
政権連合と段階がある。自民党内の
派閥による合従連衡連合から、多党間の
連合政治の時代に入る。三党くらいの形が
自然ではないか、と、今の政治状況を
見据える30年以上前の文章は刮目に値します。

 岡澤先生が目指していた国家社会と地球の
在り方を学び直し、実践に努めていきたい。

 そのことが何よりの供養であると改めて志を
練った時間でした。

 合掌。

 




 



Posted by 國場幸之助 at 10:42│Comments(0)
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